hangakunの日記

木版画に魅了された日々の製作など木版画ワールドを紹介していきます。

新しい版画を創ります

7月も中旬を過ぎて下旬にかかろうとしているのに、いつまでも天気が思わしくありませんね。体にカビが生えそうで気持ちが悪いです。

版画作りの方は、今年の春の展覧会が軒並みコロナで中止となり、作った作品は額装まで仕上げたのですが、ひとまず一時お蔵入りしております。

そのほか昨年から引き続きと年初から取り組んでいた小中サイズの版画制作が一通り終わり(いい出来とは言えないのがもどかしい)ました。

出来がいまいちの作品ばかり(満足に近いものは1年間で1点あるかないかです)ですが、懲りずに新しい版画作りを開始しました。

新しいものを作らないといつまでも滅入った気分(前作の怨霊か?)を引きずって気持ちがスッキリできません。

今回は、近くにあります古民家の大梁です。

玄関をくぐった瞬間、目に飛び込んできた大梁に圧倒されました。

真っ直ぐに加工されたものではなく、自然まかせくねりながら長い年月をかけて成長した巨樹のその姿を残したまま、今は天井を支える梁となって家を支えておりました。

その梁の艶、色から生きているぞと呟いているように聞こえました。まだ死んではいない、枯れてはいないとみる人に語りかけてくる、そんな雰囲気に感動して、その姿を版画にします。

初めて尋ねたのは2−3年前になりますが、版画を作るために今回改めてその姿を見てきました。

それをもとにして描いた原画です。

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